お知らせ

 初めての小説以外の本の出版です。
 和算小説の解説本ですが、関孝和の没後300年を意識した出版であり、鳴海風のこれまでの著作活動の節目としてまとめた意味もあります。
 特に、巻末の和算小説一覧表は、現時点の決定版であると自負しています。
 口絵に示している和算小説分類マップは、技術者という顔ももつ鳴海風ならではの整理です(ただし、独断と偏見)。
 著者が最も言いたかったことは、「はじめに」と「おわりに」を読んでいただければ理解されると思います。
 これが、鳴海にとって和算小説を書く意義なのです。

 この本は、岩波書店の編集者の強いリードがなければ、決してできなかった本です。
 そういう意味で、編集者には心から感謝の気持ちを表明したいと思います。
 打ち明け話をすると、編集者の想いは、たとえば初版発行日が、3月14日(円周率の日)になっていることに、キラリと表れています。

 なお、本書の内容に、引用かオリジナルか不適切な表現があることが指摘()されています。
                               注)指摘の公表は、指摘者の希望によるものです。
 そのことについては真摯に受け止めています。
 特に、列記した参考文献が、充実していなかったことは反省材料です。
 著者から直接渡される著書にはすべて訂正版をはさんでいます。
 増刷時には修正することを出版社と相談しました。
 この場を借りて、皆様にご迷惑をおかけしていることをお侘びします。

 平成20年3月31日

                                  鳴海 風