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気まぐれ日記 2000年12月

12月1日(金)「パソコンの復旧にいそしむ風さんの巻」
 今朝は6時起床で、早朝ミーティングへ。肉体が1日もつか不安なスタートだった。
 限界状態のせいか、今日も仕事は絶好調で、昨日のハイな状態が続いていた。これは覚醒剤をやっているのと似た状態かもしれない。ああ、恐ろし。
 昼休みに社外の知人に『算聖伝』を1冊購入してもらった。
 色々な人から、昨日の夕刊の記事について質問を受けた。「ああいう原稿の依頼って、どういう風に来るんですか?」というのが多かった。「電子メールで依頼が来て、原稿も電子メールで送りました」・・・これでは回答になっていないな。あとは企業秘密・・・にしておくか。
 今朝は入社20年の表彰を受けたので、家族に感謝の気持ちを伝えるため、大量にドーナツを購入して帰宅した(こういう記述は、我ながら小説家とのギャップを感じるなあ)。
 帰宅したら新人物往来社の編集長からFAXが届いていた。昨夜送信した夕刊のコピーに対するもので、PRの努力を絶賛してくれた。編集長とは、来週出張で上京した帰りに会うことになった。
 再び、パソコンの復旧に着手した。あっという間に時間が経過して、午前零時近く、ようやくメール受信ができた。わさわさと30日午前零時以降のメールがダウンロードされた。もちろん過去のメールは消えている。アドレス帳もだ。
 もう一度、お願いします。皆さん。「パソコントラブルからの復帰おめでとう」のメッセージだけでも結構です。念のためにメールください(下の送信ボタンをご利用ください)。

12月2日(土)
「パソコンの復旧にいそしむ風さんの巻(続き)」
 いやあ、寝た寝た。9時半起床だけど、8時間は寝たと思うな。久しぶりに体調はいい。しかも、外に出てみると、雲一つない快晴で、風も肌にやさしく暖かだ。今日は、どれだけ復旧が進むだろうか。気分も軽く、期待感で胸が膨らむ。
 昼前にホームページの更新ができるようになった。早速、トラブル中の出来事を書き込んでアップした。一番大事なことは、メールアドレス帳が消えてしまったので、知人、友人からメールをもらうことだ。受信すれば、その送信者のアドレスを記録することができる。このメッセージは少なくとも2週間くらい掲示しよう。
 義父が来て、庭木の剪定をしてくれたので、昼からビールで宴会をした。酔っ払ったので、パソコンは中断して、もうだいぶ前に購入したビデオを接続した。コード類が短くて、完全接続はできなかった。でも、ビデオを観ることだけはできるようになった。試しにシュワちゃんの「トータルリコール」を再生してみると、若いころのシャロン・ストーンが出てきて、生唾を飲んだ。きゃわいいなあ。
 パソコントラブル発生直前までしていた葉書作成を再開しようとしたのだが、なかなかうまくいかず、次々にソフトをインストールしていき、ついに90%以上、元通りになった。ついでに起動ディスクも作った。さらに、MOでのバックアップファイルを真剣に作らなくちゃね。

12月3日(日)「お見舞いメールに涙ぐむ風さんの巻」
 久しぶりにホームページを更新してアップしたら、続々とお見舞いメールが届いた。ほとんど毎日更新していたから、二日も途絶えると方々へ心配をかけてしまったわけだ。本当にご心配かけました。でも、お見舞いメールはとっても嬉しかった。ありがとうございます。
 今日もパソコンの中身の復元に随分と時間をかけた。不要なソフトを削除したり、後から増設したCPUアクセラレータのソフトをインストールしたり(これで起動が随分と改善された気がする)、メールの署名を再作成したり、再びハードディスクBのバックアップをとったりした。また、ワイフから頼まれていた招待葉書のデザインがほぼ完成した。やれやれである。まだ、再インストールすべきソフトがいくつかあるし、インターネットのお気に入りホームページがほとんど復元できていないけれど、どうにかこうにか環境は整ってきたと言える。
 外出してコンビニで日経新聞を買ってきた。日経新聞って、意外と文化面が充実しているんだねえ。驚きました。で、私が出ている「あとがきのあと」である。写真は見事にお爺さん顔で写っていたが、文章は素晴らしかった。特に、私の執筆姿勢や小説に対する考え方などが的確に表現されていて、記者氏の取材能力の高さを証明していた。満足した。この記事をきっかけとして、『算聖伝』の読者が増えるのは間違いない気がする。

12月4日(月)「いくら何でもそろそろ始めなくっちゃ、執筆準備・・・の風さん」
 週明けの早朝ミーティングは、1日が眠い。おまけに今日は頭痛で、なんとも気分も冴えなかった。しかし、昨日の日経新聞効果は絶大で、「出ていたね」という声があちこちから飛んできた。本人が逆立ちして宣伝しても、一流紙のたった一行の記事にはかなわないのだ。しかも、今回の日経新聞では、紙面のほぼ中央に写真付きで出していただいたのだから、これはもう特別待遇みたいなものである。とにかく感謝。
 パソコンの復旧は完璧ではないが、木曜日には編集長と会うし、週末はコルサで取材のため遠出するので、次作の準備に着手しなければならない。そのために読むべき資料はわんさとあるぞ。・・・ということで、今日はここまで。
 PS アクセスカウンターが7000目前である。トラブルでリセットされなければ、10000は近いかな。とにかく。読者の方のメールを心待ちにしている風さんである。

12月5日(火)「チャレンジ精神旺盛な友人たちの巻」
 たくさんいただいているメールの中から、常連のひとり、浦島太郎の孫さんから「新聞を買ったヨ」。

浦島太郎の孫です。

日経を買いました。読みました。・・・
お化粧して、髪の毛を染めていたら、竜宮城の乙姫さんたちの人気ももっと上がったかな〜

今日の午前中、技術士の資料を整理していたら、なんと本箱の一列を埋めてしまいました。我ながら、よく集めたものだと感心してしまいました。後は、2月7日の発表を待つだけです。
(合格すれば、同日の日刊工業新聞と地方新聞の地方版に載るとの事です。)

そして、午後は、クリスマスツリーを出しました。アメリカから持ってきたもので7ftあります。たぶん、%%(伏字:鳴海)では一番大きなツリーだと思います。まだ、オーナメントを飾っていないけど、飾ると一見の価値がありますよ。


 浦島太郎の孫さんは、超難関と言われる技術士の1次試験に合格し(合格率は1割程度しかないそうだ)、つい最近2次試験を受けたのだ。1次試験は一日がかりの論文作成もどき試験で、高度な技術知識と論理的なレポート作成能力が問われるもの。しかも、7年以上の専門技術の実務経験を必要とする。同じエンジニアの私でも、とても受ける気になれない、ハイレベルな資格試験である。一説では博士号を取るよりも難しいとのこと。確かに、大学にコネのある私は、5年くらい学生生活を送れる自由があれば、博士号は取れそうな気がする(でも、やっぱり無理かな)。技術士の2次試験は東京で、口頭試問だったそうだ。
 来年2月7日の日刊工業新聞を買わなくっちゃ。きっと名前が出てるぞ。「合格:浦島太郎の孫」ってね。
 もうひとりの常連、クマのプーサンは、英検1級の2次試験の合格発表はいつだったかな。
 周囲に、こういったチャレンジ精神旺盛な友人がいると、人生に心地よい緊張感が生まれるなあ(良い刺激になるという意味)。

12月6日(水)「『算聖伝』販売中・・・の風さん」
 今日も著者自ら3冊販売した。日経新聞や中日新聞の影響も大きい。買ってくれた皆さん、ありがとうございました。
 新鷹会の同人誌『大衆文芸』(11,12月合併号)が届いた。『算聖伝』の宣伝広告が出ていた。これで、一人でも二人でも買う人が出てくれることを望む。
 昨日、勤務先近くのブックセンター名豊をのぞいてきた。『算聖伝』がどっさり並んでいるという情報を得たからである。ここは、以前、社長と重役に「本を置いてください」とお願いしに行ったところである。約束通り並べてくれたわけだ。行ってみると、店の中央、通路側の目立つところに『円周率を計算した男』とそれぞれ十数冊が平積みで置いてあった。しかも『算聖伝』は一番上の本がブックスタンドに斜めに立てかけてあり、下の部分に「当店のお薦め」というプレートまでついていた。これで売れなきゃ、宣伝した私の責任はどうなるのか、と不安になった。1週間くらいしたら、また見に行くつもりだが、もし1冊も売れていなかったら、自分で買うか・・・?
 鳴海風の名刺がほとんどなくなったので、バージョン3を今日ゲットした。初めての横書きで、両面印刷、ホームページのURLも印刷してある。代金が『算聖伝』の定価と同額だったのが何とも妙な感じがした。
 ホームページといえば、昼休みにyahooで「楠木誠一郎」と検索してみたら、どっさりヒットして、そのトップが楠木誠一郎さんのホームページだった。よし、と思って、「鳴海風」で検索してみたら、ほんの少ししかヒットしなくて、しかも自分のホームページはずっと下の方だった。がっかりした。

12月7日(木)「サウンドレスおとぼけ日記・・・の風さん」
 昨日の日記で正直に書かなかったことがある。その罰が当たったのだろう。今日は徹底してひどい目にあった。
 今朝は5時40分に起床。ここから既にミスが始まっていた。
 東京へ出張するのと、ついでに編集長と会って来る予定であった。名古屋へ出る特急の時刻が6時32分と思い込んでいたのが、実は6時24分で、乗り遅れ。ちゃんと指定席特急券を購入してあったのに、完璧な思い込みのために、切符に印刷された時刻を確認していなかったのだ。それで、特急券はパアとなり、6時38分発の急行に乗った。それで、別の路線から乗り入れてくる後続の特急があるだろうと車掌に聞いてみると、この急行の方が先に名古屋に着きますとのこと。それで、名古屋発のひかりにも間に合わない事態となった。ひかりの指定券もパアである。結局、2本後のひかりの自由席を期待して乗り込んだのだが、判断ミスで座れなかった。久々に新横浜までデッキに立ちんぼうだった。
 立ちんぼうの間に、楠木さんの『潔癖症探偵泉鏡花の高野聖殺人事件』をようやく読み終わった。クライマックスがおどろおどろしい血みどろのシーンで、気持ち悪くなった。この作品は擬態語が実に効果的に使用してあって感心した。
 午前中は、某展示会を見学する予定だった。ここで、また失敗をやらかした。
 毎年この時期に開催される展示会で、3回か4回目の見学になるのだが、ゆりかもめ沿線だと思い込んでいて、新橋駅で降りてゆりかもめの切符売り場まで行き、「さて目的地まではいくらかな」と運賃表を見上げてみると、「な、ない。目的の駅がない」のだ。慌てて、招待状を取り出して調べると、なんと、モノレールの沿線だった。
 再び新橋駅へとってかえし、隣の浜松町までの切符を買い・・・、結局、展示場へ着いたのは、当初の予定から1時間遅れの11時だった。もう、足は棒になって固まっていた。
 そもそも、昨日の日記に書かなかった事実とは、次のことである。昨日も『算聖伝』を3冊販売し、すべてサインをしたのだが、3冊目で大事なお客様(友人でもある)の名前の文字を間違えたのである。「ごめん。取り替えるよ」「いいから、そのまま書いてよ」「じゃあ、タダにするよ」「それじゃあ、申し訳ない。そうだ。ハート型に黒く塗りつぶして、その下に正しい字を書いてよ」「そうかい。本当に申し訳ない」・・・てなことがあったのだ。今回何十人にもサインをしているが、初めてのチョンボだった。ボケだった。
 その大ボケが今日も続いていたのだ。
 何事もなかったようにとぼけていた「おとぼけ日記」だった。今日は、それが「サウンドレスおとぼけ日記」つまり「おと無しおとぼけ日記」、「ぼけ日記」となってしまった。
 以下、明日に続く。

12月8日(金)「サウンドレスおとぼけ日記・・・の風さん(2)」
 (承前)・・・昨日の続きである。
 急いで1時間で展示会を見学し終えてから昼食を済ませ、午後の極秘任務についた。
 ある部品の製造コストを聞き出すために、業界のトップ2のメーカーの人と会うのである。私の表の看板は生産技術屋なので、製造方法が分かれば、おおよその製造コストは分かる。しかし、一般にノウハウに属する製造方法は公開しないものである。今日聞き出す部品の製造方法も、そのノウハウに属する。
 有楽町の某所で某商社マンと落ち合い、某社を訪問し、とても聞き出せる理由を持たない私は、話して聞かせる義理も無い某氏に、言葉巧みに交渉し、あれこれ危ない情報を聞き出すことに成功したが、今一歩の肝のところまでは教えてもらえなかった。「無理を承知でお尋ねしますが、工程見学は可能ですか」「だめ」
 そこからタクシーで某社へ移動し、別のメーカーの人と会い、同じように、あれこれ質問し、最後に同じ質問をだめ元でしてみたが、「だめ」のひと言。「それなら、別の部品の類似工程だけでも・・・」「一切お見せしないことにしています」
 しかし、2社から得られた情報を合わせてみると、いくらかノウハウで固められた部品の製造コストのイメージがおぼろげながら見えてきた気もする。(しかし、我ながら、無茶なことをよくやるよ、と思う)
 午後の任務はなんとかボケの障害が出ずに、無事に終了した。午後4時半近かった。
 最寄のJRの駅までかなり歩いてから、電車を乗り継いで、新人物往来社の編集長と喫茶店で会った。そこで、出版社気付で届いた母校の名誉教授からの手紙を受け取った。他には『算聖伝』出版後の情報交換がほとんどだったが、いくらかの秘密の話(どうも秘密が多すぎる・・・か)と、出版社主催の新年会に出られそうかという確認だった。この新年会は、社長の提案で、若手の作家だけを招待してするのだそうだ。その数名の中に入れてもらえたことに感謝せざるを得ない。今後の期待値だけである。
 1時間半の真剣な雑談を終えて、帰路、三省堂と八重洲ブックセンターに寄って、『算聖伝』の売れ行きをチェックしたのだが、『円周率を計算した男』はあるのに、『算聖伝』は1冊もなかった。完売している、というより、元々1,2冊しかないのが売れていて、補充が間に合っていない、ように見えた。もっとどっさり平積みで置いてくれよ、と妙に鼻息の荒い風さんだった。
 7時38分発のひかりに乗った。前もって指定席券を買っておいた列車だ。どうやらボケからは脱出できたようだ。安心して、缶入りの水割りを買って飲んだら、モーレツに眠くなり(朝早くから立ち続け、歩き回ったからな)、ふと目が覚めると、もう名古屋だった。膝の上の文庫本を1ページも読めなかった。不覚!(ボケではない)
 名古屋からはちゃんと特急に乗れて、10時半ころ帰宅した。
 大学での恩師からも手紙が届いていて、『算聖伝』のことを誉めてくれた。本当に恩師というのはありがたい。教え子としては、誉められれば元気が出るのである。
 さらに今日の夕刊を開いたら、文芸評論家の清水信さんが、『算聖伝』の書評を書いてくれていた。これまたありがたい。早速コピーをとって、編集長へFAXを打っておいた。
 そんなことをしているうちに、早くも午前2時を回ってしまった。最近は体育館へ行く時間がないので、寝る前に軽いストレッチと腹筋運動、背筋運動、腕立て伏せをすることにしている。鈴木輝一郎さんの真似である。ただし、輝一郎さんは20回だが、私は30回である(エヘン)。

12月9日(土)「資料読み始まる・・・の風さん」
 昨日、帰宅前にブックセンター名豊刈谷店に寄ると、積み上げられた『算聖伝』のところに、早くも一昨日の中日新聞夕刊に掲載された書評の拡大コピーが掲示されていた。よく見ると、『円周率を計算した男』は冊数が減っているが、『算聖伝』は減っていないように見える。つまり売れないと見て、対策が講じられたのかもしれない。
 「小説現代」12月号に新鷹会(しんようかい)の喜安幸夫(きやすゆきお)さんの「一笠一杖(いちりゅういちじょう)」が掲載されていたので、購入した。喜安さんは、今年の池内賞を受賞した方で、ほとんど毎月勉強会に作品を持参してくる。タフで明るい人だ。さっそく読んでみた「一笠一杖」は勉強会で聞いたことのある作品だった。後半になると優れた文章と緊迫した場面が出てくるが、前半は冗長な感じが否めない。しかし、「小説現代」に登場するというのは、きわめてラッキーな話であり、ぜひこのチャンスを生かしてもらいたい。
 12月5日のところで、友人の果敢なチャレンジの話を書いたが、その後日談。

 浦島太郎の孫さんから

HPに紹介をして頂きありがとうございました。(はずかしい〜 ・・・)

(参考までに)
技術士一次試験とは、技術士補になるための試験で、筆記試験が実施されます。
技術士二次試験とは、技術士となるための試験で、筆記試験と口頭試験が実施されます。

ですから、私の場合、技術士二次試験の筆記試験に合格し、口頭試験の受験をした。というのが正解です。

HPの訂正の必要は、ありませんが、参考までに連絡いたします。

 
ということですが、やはり訂正してお詫びします。
 続いて、浦島太郎の孫さんからメールが来た同じ日に、クマのプーサンからもメールが来た。タイトルは、恐ろしや、「我、身の丈を知る!」

>もうひとりの常連、クマのプーサンは、英検1級の2次試験の
>合格発表はいつだったかな。

はい、本日「不」合格通知が来ました!
<先回の評価:20/43点>
    少しくらいなら英語が話せるといっても、
  話しの内容は支離滅裂で、質問に対する応対も不親切、
  おまけに態度も悪いときたもんだ!
<今回の評価:23/43点>
    少しくらいは英語が話せそうですね。 でも上品な英語で
  はありません。 話しの内容は少しは聞けましたが、まだ
  まとまりが無いですね。 でも言いたい事を伝えたい、とい
  う努力は買います。 それにしても相変わらず態度が悪い
  ですね!
ちなみに合格点は25/43です。 今回の結果は今の実力を示していると感じます。 すぐに口から出せる英語のレベル、瞬時に話す内容を構成する力(これは日本語と日頃の知識の問題)を鍛えなおさないと、次も返り討ちにあうでしょう。ということは、まじめに勉強しないとダメということですね。
次回は7月です。 間延びするのが怖い。


 あと2点だったのですか。惜しかったですね。しかし、この足りない2点は、受験態度らしいけど、いったいどんな態度で受け答えしたのかなあ。
 今日も、雑用をこなしながら、何とか資料を読む時間を作り、さらに手紙1通と葉書3通を書いた。すべて『算聖伝』がらみの返信である。ふうーっ。

12月10日(日)「取材をやめて休養・・・の風さん」
 予定では、取材に出かけるつもりだった、群馬県まで。これは1日仕事になる。ゆっくり泊まりで行きたいところだけど、色気もなさそうなので、やはりドライブしまくり。・・・だったから、昨今の疲労状態では無理と判断して、今日は取材中止。それに、目が覚めたら正午を回っていた。いやあ、よく寝たわい。
 着々と『算聖伝』の書評が出続けている(このページの上のほうにボタンがあります)。『円周率を計算した男』のときと同じペースである。今後出そうな書評で、現在把握しているものだけで、6つはある。地味な堅い作品なので、じゃんじゃん売れることはないが、見るべき人は見てくれているわけで、とてもありがたいことだ。そろそろ手持ちも少なくなってきたので、出版社へ補充依頼のFAXを入れようと思う。
 さて、今日もメールの紹介をしよう。
 12月7日〜8日の「サウンドレスおとぼけ日記」を読んだ魔堂さん(としておこう、今日は)から、「初めての読書感想に感激しました」

鳴海先生
 
本の売れ行き快調のようでおめでとうございます。
 出張はサラリーマンの読書の時間ですね。
私(小田原)も京都あたりに出張であるとうれしかった。(注記1)
 コーヒーをまず飲んで(コーヒー車内販売くるまでは新聞読み)ほっと一息してから文庫本を読み始めるのはいいものでした。薄いものでしたら1冊読めますものね。
 でも、この場合はしっかり座席の確保(指定席)をしなければなりません。
電車(に)遅れて指定席を失っては、それこそ「死定席」ですね。(注記2)
 くやっかったでしょう。むなしかったでしょう。
それでも、名古屋から新横浜まで立ちながら読書とは感心しました。
犯人の殺意はよく理解できたと思います。座席で寝ている人など罪悪ですよね。ブタですよね。
 おかげで鳴海先生の読書感想ゲットできました。私のデーターベースに入れさせてもらいました。ありがとうございます。
 
 注記1;小田原駅だって朝1本(かな)夕刻1本(かな)ひかりが停車するのです。
こだま専用停車駅ではありません。オホン。
 注記2;かびのはえたジョークですが「に」と「が」は大違い。
 
魔堂(惑う)

 
魔堂さんは、私の読書傾向に注目しておられるようだが、ご期待に応えられるほどの読書家ではない。しかし、今後はできるだけ公開したいと思う。ちなみに、いつも複数の本を並行して読んでいる。その中で、大作のためなかなか読み終わらないのが、鈴木 輝一郎さんの「死して残せよ虎の皮」(徳間書店)である。作者の日常やキャラクターがはっきり投影されていて、私はとても好感を抱いている。しかし、作者を全く知らない、しかも歴史小説に馴染みのない人がいきなり読んだら、難しくてちんぷんかんぷんだろう。

12月11日(月)「小春日和一転烈風吹きまくる・・・の風さん」
 穏やかな週末を過ごしたと思ったら、昨夜から急に強風が吹きまくりだした。植木鉢は落下するは、自転車は吹っ飛ぶは・・・で、まさに嵐である。
 会社は早朝ミーティングから始まって、ひたすら多忙な一日だったので、今日もメールを紹介するにとどめる。
 ウランちゃんから「感想です」

 
たとえば図書館で借りてきた「だからあなたも生きぬいて」などの話題作は、一晩で読めてしまいますが、「算聖伝」はそう簡単には読めません。何故かって言うと、時代背景を頭に描きながら雰囲気作りをしないとピンとこないからです。それに漢字が続けて出てくるので、私のオイルが回りきっていない頭には理解するのに時間がかかるのでしょうね。メル友である風さんの本なので真剣に読もうと思っているからかもしれませんが。本当の事を言うと歴史小説コーナーにほとんど行かない私にとって、超話題作にならないとこの本を手に取ることは無いかもしれません。何が言いたいのだろう・・・そう・難しくて内容も堅いです。きついでしょうか。素晴らしい人ですから恋愛すらずっこけていたらおかしでしょうけれどね。和算の事は、「なるほど」と言うぐらいにしか書けませんが、アプリルの件に関してはもっと激しくてもよかったと思います。どうせ切支丹屋敷から出れないのならばもっと深い関わりにしてほしかったな。物足りない気がしますね。抱き寄せるくらいではダメです。そんな事で一生を捧げるなんてできませんよ。やはりこの辺は作者の堅さが出ていると思います。実を言うと私も堅いのでとっても損をしてきていますのでわかりますよ。

 自身を堅いと言っておきながら、孝和とアプリルの関係をもっと激しく描いた方が良かった、と呟いているところが、人間の人間たるゆえんでしょう。なかなかリアルな人間を描いて共感を得るのは難しいものです。難しいからこそ、私はそれに挑戦しているのですけどね。
  もうひとつ。パソコントラブル後、初めての涌井さんから。これで、涌井さんのアドレスも復元された。やれやれ。
 涌井さんのメールは、「紹介」

風さん

涌井です。近刊本の紹介です。

・「みだら」の構造【林 著、草思社】
ユニークな視点からの論説である。日本語の中には、風土に培われた独特の風情があった。しかるに、昨今、軽い言葉の氾濫は、じつに嘆かわしいと主張している。なんと、SM小説の文例を引き合いに出して、懇切丁寧に、どこに風情があるかを説いている。そして、西欧の言葉には置き換えられない、と力説するのである。源氏物語などは、SM小説のはしりであるとし、隠語を見出しては裏解釈をしている。面白い。

・他力【五木 著】
しっとりと響いてくるものがある。平易で、押し付けがましくない語り口が独特。他力本願という言葉から、それは受動的なもの、消極的な生き方と認識していた。しかし、迷いやあきらめ先に、他力の不思議な力が発現する、としている。

以上です。


 涌井さんの読書傾向をつかむのは難しいですね。でも、自由に選んで、それらから様々のことを感じている。いつも肩に力の入っている私には、とてもうらやましいことだ。

12月12日(火)「書店に私の本が見つからない・・・の風さん」
 なかなか書店で私の『算聖伝』を目にすることができない。それは初版部数が少ないからである。なぜ少ないか言うと、売れるかどうか心配で、取次ぎ(問屋みたいなところ)が拙著をたくさん流通させてくれないのである。これは、ビジネスだから仕方ありません。しかし、初版部数が少ないと、原価が高くなって、定価まで割高になってしまい、それで、また売れなくなるという、もうひとつのデメリットが生じるのもつらいところ。悪循環を生じる。
 それで、著者としては、何をしなければならないかというと、鈴木輝一郎さんを見習って様々の努力をすることになる。今回、初めて書店に営業に行き、店長に挨拶して名刺交換した(福島県郡山市の岩瀬書店富久山店)、社長に挨拶して拙著を置いてもらった(勤務先のあるところのブックセンター名豊)ことは、この気まぐれ日記に書いた。近々、住んでいるところに近い某書店にも挨拶に行くつもりである。
 8日(木)の気まぐれ日記で、東京八重洲ブックセンターに『算聖伝』がないと不満をたれたのは、記憶にまだ新しいと思う。その翌日、同ブックセンターを訪れた、会社の同僚がいた。彼は、『算聖伝』があれば、そこで購入するつもりで店に入ったのだ。しかし、なかったので、彼はしぶとく店員に聞いたのだと言う。すると、返ってきた答えが、「あ、その本でしたら、回転が良くて、置いてもすぐ売れてしまうんです」だってさ。それを聞いた私は、そんなら、たくさん置いてよ、と言いたかったが、顔はほころんでいた。週末に上京するので、名刺交換してしっかり鳴海風を印象付けてこようとたくらんでいる。
 さて、記念すべき平成12年12月12日に、こんなうれしい感想メールが来た。
 亜瑠花さんから、「算聖伝読みましたーっ!!」

風さん、お元気ですか?今日は、本当に久しぶり(1ヶ月ぶり)にメールしてます。
なんだか、私のアドレスが消えてしまっていたようで(笑)、でも、復活したみたいで、安心しました。
 ところで、読みましたよー!!
読んだのは、昨日で、読みたてほやほやです。あっと、いうまに、読んでしまって、なんだか、もったいない、、、(相変らず、難しい漢字はとばしました。)
でも、どうしても、途中で読むのをやめられなくて、いっきに全部読んでしまいました。うふっ。
 孝和の出生の秘密のところぐらいからはまりだして、、、、全部読んでしまいました。
キアラ先生が送った手紙で、日本に来たシドティ師のところ、、、なんで、孝和と会わせてあげなかったのですかーーー!!
しかも、卯月さんがいる切支丹屋敷が全焼になってしまうなんてーっぇー悲しすぎるー。

今回は、勝手に登場人物をランキングしてみました。
「もし会えるなら、是非会いたいキャラクターランキング」
1位 卯月(アプリル)
      なんだか、想像できないぐらい、美しい人なんだろう、、、と、
      しかも、性格が良すぎるー!!手紙に卯月と書くところがにくいねぇー(可愛らしいです)
2位 孝和
      最後まで、かっこよかったー。
     でも、なんとかして、卯月と結ばれて欲しかったー
3位 賢弘
        さすが、円周率を計算した男、なじみのあるキャラクターの登場でうれしかったです。

「お話だとはいえ、なんだか、むかついたキャラクターランキング」
1位 荒木村英
      ちょっとずーずーしーんじゃないっ!!プンプン!!
2位新七郎
      ちゃんとしなさいっ、もうっ、と思いながら、読んでました(笑)
3位 算哲
      なんか、ずる賢くて好きになれませんでした。孝和と正反対の性格ですね、

と、また、長いメールになってしまって、、、感想らしい感想は書けなくて、ごめんなさい。
でも、「算聖伝」 十分楽しませてもらいました。風さんの次回の作品をまた、楽しみにしてます。

風さんの大ファンの亜瑠花より

 なんておシャレな感想なんだろう。こっちが感心してしまった。ぼくも頑張らねば・・・。

12月13日(水)「だんだん小説家らしくなってきたか・・・の風さん」
 売れ行きが心配なブックセンター名豊まで、夕方、知人を案内し(強制連行との噂もあり)、『算聖伝』を購入してもらった。昨日、会社の同僚が2冊も購入してくれたそうで、これで3冊売れたわけだが、どうも平積みの山の高さからみて、これまで売れたのはこの3冊だけのような気がする。会社の昼休みに「新聞を見たよ」という知人が現れたので(しめしめワナにはまったなと)、早速、ブックセンター名豊で買うようにお願いした。何とか、ブックセンター名豊の平積みの山を崩さなければ・・・。
 会社の知人を通じて、会社関係の某協会から講演依頼の打診があった。何でも宣伝になり且つこちらは勉強になるので、ぜひお受けしたい、と回答した。
 某地方新聞で『算聖伝』の書評を掲載していただけることになり、その筆者を某大学の教授にお願いしていたところ、今日、交渉が成立した。早速、某地方新聞社へ、その旨、メールで連絡を入れた。上の講演も、この書評も、確定したら、固有名詞を明らかにするつもりだ。
 先日のパソコントラブルで、銀座「貴族」の女の子のメールアドレスも消えてしまい、ひどくがっかりしていたのだが、そのうちの一人、久美子さんのアドレスだけは、メモ書きが残っていた。それで、「今度の週末行くよ」の連絡をしたところ、早速返信があった。
 タイトルは「数学者の恋」だって!

鳴海さん、こんにちは。貴族の久美子です。メールありがとう。
15日の件は了解しました。お待ちしてまーす。金曜日は最近ほんと大混雑・・・・。

メールアドレスが吹っ飛んでしまったとのことですが、
私のメールアドレスはバックアップしてあったのですね(笑)。

ちなみにHP作成はまだなんです。SPEEDの時代だというのに・・・・(笑)。
15日HP作成についていろいろ質問していいですか?。

貴族の女性への伝言はちゃんと伝えておきます。

ちなみに日経新聞見ました。(←このお話は15日じっくりと・・・(笑))

では、15日を楽しみにしています。      久美子


 ええ! どうして、銀座のクラブの女の子が日経新聞なんか読んでいるのだろう?
 今夜は、職場の忘年会(110人以上が参加)のビンゴで1等賞を当てるし、世の中不思議なことが多い。

12月14日(木)「上京前日で準備しなくちゃ・・・の風さん」
 明日は新鷹会の勉強会と忘年会、その後貴族で友人と会い、翌日もスケジュールが多いので、今日はしっかり準備しなければならない。特に、追加発注した『算聖伝』20冊が昨日届いたので、ここから何冊かをまた営業用に持ち出すことになる(実は、今日も4冊販売したのですぞ)。
 パソコントラブル後、徐々にアドレス帳が元に戻っているが、まだ完璧ではない。
 一昨日、ようやく茄子嫌いさんからメールが届いた。なかなかメールが来なかった理由が、それで判明した。メールのタイトルは、「インターネット解禁」。

ご無沙汰しています。 実は私がインターネットを始めてから NTTから恐ろしい額の請求書が舞い込むようになり、しばらく自粛していました。 昨日、ようやくケーブルの工事が行われ、インターネット解禁となりました。 さっそく風先生のホームページにお邪魔したら、大変な事が起こっていたんですね。 まずは、新しいアドレス帳に仲間入りさせて頂きたく、送信いたします。
(中略)
これからは、請求書にビビルことなくインターネットができるので、またホームページの方へ ちょこちょこお邪魔させていただきます。 
まずは、ご挨拶まで。
              茄子嫌い


 おっと。茄子色に染め上げてしまった(^_^;)。・・・それは、ともかく。
 つまり、しばらくホームページを見てなかったワケね。それじゃ、メール来ないわさ。でも、お互いにトラブルに見舞われて、それぞれ決着したようなので、またメールくださいね。
 まだメール出していない貴方と貴女、早くメール出してくれないと、アドレス帳が復元できません!

12月15日(金)「38360歩の風さんの巻(1)」
 1ヶ月ぶりの黄門漫遊記か。
 荷物をしこたま抱えて新幹線で上京。先ず、八重洲ブックセンターへ。お、おっ。あるではないか!『算聖伝』がナント平積みで置いてある。知人が問い合わせたという棚の担当の女性を探し・・・、一番美人を選んで、「『算聖伝』たくさん入れてくれたんですね」と話しかけると、「あ。担当の者を呼んできます」と逃げられた。現れた1階担当販売主任氏いわく「日経新聞に記事が出たので、それで売れ出しました。慌てて20冊発注したのです」とのこと。知人のフォローが効いたのかと思ったが、これでカラクリがはっきりした。いずれにしても、著者であることを名乗って名刺を渡し、サイン本をプレゼントし・・・と、このへん完全に鈴木輝一郎氏のパクリ。恐縮した販売主任氏いわく「年末年始はこのまま平積みで行きます」と、著者を泣かせる台詞を即座に口にした。本当にそうしてくれるのか、私は確かめようがない。とにかく、この関係を維持するためには、来年も出版しなければならない。
 続いて、高輪の啓祐堂へ。1ヶ月前に置いてもらった『算聖伝』サイン本は7冊が売れて、残り3冊となったため、2冊補充し、新たに『円周率を計算した男』の初版本2冊をご主人に購入してもらった。あれこれ雑談し、楽しいひとときを過ごした。『算聖伝』も読んでくれて、とても気に入ってもらった。
 続いて、銀座第一ホテルにチェックインし、明日のこともあるので、新橋から銀座線で渋谷へ出てから山手線で新宿へ出た。小田急百貨店で貴族へ持参するお土産のクッキーを購入してから、小田急線へ・・・と思ったら、きれいどころが「八丈島へ来てください〜」と黄色い花を配っていたので、ふらふらっとそっちへ寄って行った。花は代々木八幡神社社務所のおばさんに上げた。
 そんなことをしているから勉強会には随分遅れて到着。それでも、作品1本は真面目に聞いて、ちゃんと講評した。しかし、良い改善案は浮かばなかった(反省!)。
 毎年、12月の勉強会は終了すると、新宿の山珍居という台湾料理の店へ移動して忘年会となる。バスへ乗ろうと代々木八幡神社の階段を降りていたら、忘年会には出席しないが『算聖伝』が欲しいという聴講生が出てきたので、坂の途中でサインしたり雑談したりして、私ひとりが出遅れた。
 年々忘年会の規模が小さくなっていて、今年は出席者は17人ほどである。しかし、喜安さんの小説現代12月号掲載や代表作時代小説への収録決定、そして私の『算聖伝』出版と某賞(直木賞ではありません)へのノミネート(極秘情報)というのが明るい話題ということで、少し盛り上がった。その後、会が引けてから新宿駅近くの喫茶店で2次会をした。
 私は9時40分ごろに失礼して、銀座の貴族へ急いだ。
 今夜貴族へ現れることは女の子にメールで伝えてあったので、待ってくれているはず、とルンルンランランスキップで駆け込み、エレベータのドアが開くと目の前に**子ちゃんがいた。待ち合わせている友人が来る前に、と##子ちゃんと真剣に『算聖伝』の合評会。##子ちゃんは、1日で読み終えてくれたとのことで、実に的確に著者の狙いを把握していた。先月『円周率を計算した男』の合評会をしたときは、遠慮やとまどいのあった##子ちゃんだったが、今回はなめらかに感想を述べてくれたので、私も対等に話ができてうれしかった。そのまま図に乗って、明日デートしない?と誘ったのだが、多忙とのことで断られた。続いて、**子ちゃん。彼女はまだ『算聖伝』を読んでいないので、少し興味を引く話をしたら、「ぜひ読んでみたい。サイン本が欲しい」と言うので、私は鼻の下がぎゅーんと伸びてしまい、「よしよし、明日渡すから、デートしよう」と誘ったが、これまた多忙とのことで断られてしまった。ぐすん。
 ここで友人が遅れて合流したが、私の関心は、ニューフェースの女の子&&子ちゃんに集中。おとぼけの会話が繰り返されるうちに、早、閉店の時刻、午前零時となってしまった。
 友人が「どうだい。これからストリップ見に行かないかい」というので、古典的なストリップしか知らない私は、「こんな遅い時間にやっているのか」とねじれた応答をした。「外人ばっかりですごくいいんだよ。&&子ちゃんも行かないかい?」と言うと、ナント、「わー。見てみたい」ときた。それで、私も行くことにした(不純な動機!)。
 外へ出ると、年末のさらに週末ということで、タクシー待ちの行列がすさまじかった。その間に&&子ちゃんが、友達の携帯に電話。「今からストリップ見に行くんですけど〜、一緒に行きませんか」とボソボソ話している。そんなんで来るわけねえだろう、と内心あざ笑っていた私のアホづらを尻目に、「来るそうです」。結局六本木のストリップへ行く前に、渋谷のパソコンスクールで夜学に励もうとしている$$子ちゃんを拾いに行くことになってしまった。なんでこんな夜中にパソコンスクールで自習するんじゃ〜(昼間働いているせいらしい)。「私と$$子さんは、二人ともストリップやってみたいと思ってるんです〜」で、私の目が点。
 渋谷のパソコンスクールの位置を聞いて、「おい。そこは??(高校の同級生)の事務所があるところの近くだぜ」と私。行ってみると、本当にそうだった。友人の??は、今夜誘ったのだが、先約の忘年会があるという理由で断ってきた。試しに事務所に電話してみたら(よく徹夜で仕事をしているのだ)、留守電だった。どうやら、本当に忘年会らしい。
 $$子ちゃんとやっとのことで合流できて、さて六本木までタクシーということになったが、これがつかまらない。タクシー乗り場は長蛇の列である。苦労に苦労して、ようやくタクシーを拾って、行った先が、PRIVATE EYESという店だった。
 注)ここまでに、私は巧みに&&子ちゃんと明日デートする約束をとりつけていた。
 PRIVATE EYESとは、どんな店かというと、アメリカのストリップの店みたいなところである(もっとも私自身は行ったことがなく、知人から聞いた情報しかない)。トップレスの子が金属の棒の周りで踊るやつである。多国籍なので、さまざまな体型、髪の色、肌の色の子が登場してくる。・・・が、すべて美しい!写真でしか見たことのないダイナマイトボデーの子もいる。まるでメロンが二つ両胸にくっついているような・・・絶句、しかし、神々しいまでの美しさ。「私も結構あるのよ(胸が)」と&&子。思わず&&子の胸のあたりを注視したが、服の下の膨らみはよく分からなかった。再びステージに目を向ける。踊っている子は皆楽しそうで、客席も明るく健康的だ。我々以外にも女性同伴の客はたくさんいる。&&子ちゃんが「可愛い〜」という子が踊っているときに、私も勇気を振るってチップをはずみながら ”You killed me!” とささやいたら、頬と頬を合わせてくれた。褐色の肌をしたそれほどグラマーではない子だ。中南米の血が入っていそう。髪も黒い。
 その踊っていた子が、後で私たちの席へやってきた。&&子ちゃんや私が映画「ショーガール」が好きだといった話を(英語で)したら、喜んでいた。その子は(芸名だろうが)Parisという名前だそうで、Private Dance をしないか、と誘ってきた。何のことやら最初は分からず、”Do you dance for us(me and &&)?”” Yes.”というので、一緒に2階へ上がりながら、ようやくアメリカのストリップで2階でやってくれる特別サービスの話を思い出した。つまり、特定の客だけのためにすぐ近くで踊ってくれるのである。だからといって、指1本触れてはならない(アメリカでは)。1曲@@円だって!(すげえ高い)。で、2階の踊り場みたいなところで(密室ではない)、私と&&子ちゃんの目の前でたっぷり笑顔で踊ってくれた(これ以上書くとやばいのでストップ)。
 この世のものとも思えぬ美しいボディの乱舞で、恍惚となった私は(踊っている子たちは、皆笑顔だが、うっとり顔の私を見て、このすけべじじいめ、と思っていたかも知れぬ)、外へ出てはっと我に返ると、何となく一皮むけたような爽快な気分を感じた。
 そこまでは良かったのだが、友人の陰謀にはまって、その後ディスコへ行き、倒れるほど踊って、腹が減ったと言って、立ち食いそばやへ行って、・・・そうこうしているうちに、空が白みだした。&&子ちゃんも「このままご一緒できないわ」というわけで、あわれ、私のデート作戦計画は無残にも水泡に帰した。チキショー。
 タクシーでホテルへ帰って、万歩計をチェックすると、23237歩である。足はむくみ、さらに鋼鉄のように硬くなっていた。(続く)

12月16日(土)「38360歩の風さんの巻(2)」
 
今日のスケジュールは重要なので、2時間ほどベッドで体を休めてから(興奮さめやらず眠れない)、シャワーを浴びて、10時前にチェックアウトしてホテルを出た。天気は良いが風が強い。地下鉄の駅近くのコーヒーショップでブランチを食べてから、銀座線で渋谷へ、乗り換えて京王線を急行、特急と乗り継いで、調布へ着いたのが、11時半近かった。
 『算聖伝』に出てくるキアラのお墓があるサレジオ神学院を訪れて、出版の挨拶をするのが目的である。人の背丈よりやや低めの司祭帽をかぶったような墓石が、私を迎えてくれた。キアラの霊はそっとしておくべきかもしれない。しかし、出版をきっかけにサレジオ神学院への問い合わせや見学者が殺到したら大変だから出版を伝えることと著者の身分を明らかにするのが目的である。残念ながら、神父様や院長様(どちらも日本人ではない)が出張で不在だったので、『算聖伝』2冊と名古屋から持参したお菓子、それから名刺と書評のコピーを、受付の女性に預けて辞去した。後日、電話で神父様や院長様とお話させていただくことにした。
 昼食もとらずに、京王線で新宿へ出、山手線で高田馬場へ、乗り換えて早稲田へ。それからかなり歩いて(3度目になるが、また道に迷った)、2時近くに、関孝和のお墓のある牛込浄輪寺に着いた。寝不足と疲労で息があがっていたので、「確かこの近くにコーヒーショップがあったはず・・・」と探してみたら、コージーコーナーがあった。そこへ飛び込んでイタリアンケーキとアイスコーヒーで一息入れてから、浄輪寺へ向かった。
 関孝和のお墓に詣でてから、住職のお住まいの玄関に回って、ドアチャイムを鳴らしたのだが、中から子供の声がするばかりで、誰も応答しない。それで、参道脇の木立の剪定作業をしている人に事情を話すと、「私はここの者です」ということで、再び住居へ回って、中に取り次いでくれたが、たまたま法事があって住職は出て来れなかった。
 とりあえずサレジオ神学院と同じ説明をして、本とお菓子を置いて帰ってきた。
 結局どちらも目的の人物には会えなかったし、足も棒になってしまったので、今日は誰とでもデートをしなくて正解だったわけだ。
 もう歩きたくなかったので、バスで新宿まで戻り、中央線で東京へ行き、4時10分の新幹線で帰宅の途についた。
 家に着いて、腰の万歩計を見ると、昨日から通算で38360歩となっていた。ご苦労様、と。
 メールがどっさり来ていたが、明日、紹介することにする。

12月17日(日)「最後の営業活動か・・・の風さん」
 さすがに寝不足がたたって、目が覚めたら午前11時だった。
 遅い(本当に遅い)朝食をとって、またまた外出した(とても小説家とは思えない生活)。用事はたくさんあるが、紹介するのは比較的近所の書店の社長との面会である。武豊書房という。友人を通じて事前に連絡が届いていたので、すぐ会ってくれた。名刺と『算聖伝』(サイン入り)を渡しながら、今後ともよろしく、と頭を下げると、「あまりお役には立てませんよ」という堅実な回答で、慎重なビジネスマンという印象だった。私にはその方がかえって安心というか、私自身もビジネスベースに関してはきわめて慎重な方なので、社長の言葉にはすこぶる納得した。間違いのない人だと思う。ま、とにかく、これからは、近所の人に新刊の紹介をするときは、「武豊書房で買ってください」と言える(これまでは、紹介しようにも、拙著を置いてくれる書店がなかったのだ! これがビジネスベースでの現実である。私はよく承知している)。
 その後、ワイフがトールペインティングの個展を開いているので、そこを訪れたのだが、次々に知り合いが来たので、帰れなくなり、あっという間に日が暮れた。
 では、お約束の留守中のメールをひとつ紹介する。
 魔堂さんから「あ、またワナにはまってしまった」。つまり私の日記のタイトル(まるで週刊誌のキャッチコピーみたいな)から、つい騙されて、読まされてしまったということらしい。

鳴海先生
 
小説家らしくなった・・・・というのは、銀座の女の子とのデートのことだと気づきました。くやしいワナでした。著作販売以外の思いかけないワナでした。
 
ところで、日経と銀座の女の子との関係ー故梶山季之氏の小説にも目を皿にして日経読んでいる場面がありました。(なんで20年ほど前の本のこと覚えているんだろう?老化現象?)
 
株式の欄?商品の欄?経済ばくちの武器?いやいや死亡記事ですって!日経は死亡記事も文化欄も充実している?
 
それにお客様の昇進などの肩書き調べにも活用しているようです。
「ナーサン、新部長さんおめでとう」
と、ホヤホヤ部長がいわれたら、その女の子の心根の優しさに泣いてしまうもんね。
ところが、家に帰ったら、女房に
「これでローンの返済安心だわ」
と、言われて、酔い心地消滅。だって、たんまり給料半年分くらいのチップはずんだもの。
あちこちの店で「ナーサン、部長さん、おめでとう」の一言で。そういってくれる店のなくなるまで「努力」して飲んだもの。
私のことではありませんよ。
 
ところで、著作の記事で日経の文化欄はすばらしいとかかれていたことありましたけれど、本当に日曜日の日経はすばらしい。渡辺淳一先生の小説で回春(絶対、改悛はしませんが)した経済人も多いそうです。周知のことですので、偉そうに言っているわけではありません。
 
銀座の女と書いてあるだけで、このようにメールせっせと書いてしまった。
これもわな。
あれもワナ。
 
あたしはウサギか?
 
魔堂

 魔堂さんのように、私の日記を面白がって読んでくれている人が他にもいたらうれしい。

12月18日(月)「フラレまくっている風さんの巻」
 ワイフがトールペインティングの個展を開いていることは昨日書いた。その個展に一緒に行きましょうと誘っていたご近所の奥さん二人が、今日、それぞれ単身で現れたんだって! ちぇっ。またフラレちまったぜ。
 今日もメールをひとつ紹介しよう。かつて母校の研究室でお世話になった方で、今は秋田大学におられる**助教授から「算聖伝、2冊、完売」。

風先生 **です。

生協にあった算聖伝、4日間で2冊売り切れました。
どういう人が買って行ったのか、また追加するのか分かりませんが
秋田でも出せば売れるようです。
(後略)


 **さんの仕組んだことではないが、生協の書店に並んだ『算聖伝』2冊を発見した報告が来たかと思ったら、もう売れたとのことです(しかし、よく売れたな)。ぜひ追加して欲しいものだ。


12月19日(火)「執筆意欲がたぎる風さんの巻」
 出勤の車の中で、創作のアイデアが湧いたので、すぐに用意しておいたメモ帳に書きとめた。来年刊行予定の2冊のうちの1冊で、少し明かすと、娯楽性のある物語で、文庫書き下ろしである。抜群に面白い作品が書けそうな予感がする。早く着手したいが、順番があるので、浮かんだアイデアは、とりあえず書きとめておくしかない。
 今日も『算聖伝』を1冊、自力販売した。
 定時後の飲み会で、同僚の奥さんから『算聖伝』の感想を聞いた。読み始めてすぐ、あまりにも情景が目の前にはっきりと現れるので驚いたとのこと。うれしくて、小説作法のテクニックを披露したら、賢い女性なんだなあ、一から十まで全部理解してくれた。こういう読者がいると、作者としては、次も良い作品を書くぞ、という気になる。
 さて、そろそろクリスマスも近い。浦島太郎の孫さんからいただいたクリスマスカードでも眺めてクリスマス気分に浸ろうかな。え? 何か変なプレゼントがそりに乗っているって? 

 

12月20日(水)「わたしゃ読書の時間が欲しい・・・の風さん」
 最も締め切りの迫っている原稿を書くためには、参考文献をたくさん読まなければならない。ところが、ちっとも読み進めない。あっという間に、深夜になってしまうのだ。この日記を書き終えたら資料読みに入るが、明日も朝が早いからなあ。
 さあて、今日もメールの紹介といくか。茄子嫌いさんから「知らないうちに・・・」。これはインターネットでとんでもない請求が来たので、しばらくインターネットを自粛していた話の裏話である。さて、一体何が起きていたのだろうか。

風先生
インターネットを始めたばかりで、あちこちのホームページを訪問して楽しんでいたら、知らないうちにダイヤルQ2につながってしまっていたのです。 請求書を見て「!!!!」 (声にならない。) この請求書を どうやって主人の目に触れないようにしようかとしばらく悩んでたのですが、彼は家計には関心が無い人なので、だんまりを決め込む事に・・・・。 ところが今回だけは 「インターネットやったら電話代いくらくらい?」と聞いてくるではないですか!! 叱られる事覚悟で告白したら、「だからケーブルにしようって 言ってるじゃん。」で あっけなく終りました。
 なんだ だったらもっと早く話せば良かった。 (急に態度がでかくなった私) パソコン関係の話を持ち出されると いつも頭ごなしに 「却下!」と叫ぶ私が、ケーブルやISDNの話だけは神妙に聞くので バレバレだった様です。 えへへ・・  と言うわけで、ケーブルテレビと一緒に申し込みました。 

「算聖伝」を読んですぐに 講談社のホームページを開いたら 「作家のホームページのお勧めが有れば・・」とあったので、思わず風先生のホームページと 著書を紹介してしまいました。 了解も得ずにしてしまって、ご迷惑とかかかっていませんか? 今度からは 了解を頂いてからにします。 すみません。 

          茄子嫌い


 そ、そういうことだったのですか。講談社のホームページで私を紹介してくれてありがとうございました。きっと良い宣伝になるでしょう。これからもヨロシクね。でも、ダイヤルQ2って、アダルトサイトと違う?

12月21日(木)「WEB本の雑誌に書評を発見・・・の風さん」
 昼休みに鈴木輝一郎さんの18日(月)の日記を読んでいたら、小園江和之さんからのメールが載っていて、『算聖伝』の書評をWEB本の雑誌に投稿して採用されたという。
 急いでページを開こうとしたのだが、回線が混雑していて、なかなかつながらない。イライラしながら、何度も何度もトライした。結局、昼休みが終了したら、すうっとつながった。
 WEB本の雑誌は以前にものぞいたことがあるが、話題の本が中心で、時代小説はあまり対象にはなっていない感じで、私とは縁のないページのように思っていた。ところが、「今月の新刊採点」、「勝手に目利き」とページを開いていくと、小園江さんの書評に行き着いた。さらさらっと書いた文章は手馴れた印象で、これでまた読者が増えると思うと、正直言ってうれしかった。
 それから小園江さんのホームページもチェックして、思わず笑ってしまった。だって、いきなり目に飛び込んだタイトルが、「あなたの痛みをとってあげたい 犬塚クリニック」だったんだもん。このクリニックには図書室なんてのもあって、蔵書リストのラストが『算聖伝』だった。

12月22日(金)「通算10番目の書評・・・の風さん」
 月刊「本の窓」2001年1月号(小学館)が届いた。ここには時代小説専門の文芸評論家、菊池仁(きくちめぐみ)さんの書評「時代小説の愉しみ」コーナーがある。それで真っ先にそのページを開いてみると、やったあ〜、今月は『算聖伝』が取り上げられていた。これで書評は通算10になる。『円周率を計算した男』が通算18だったので、だんだん近づいてきたと言える。何とかこれでまた購入する人が出てきて欲しい。
 菊池さんの書評は和算小説をざっと棚卸した上で、私の作品の独特な位置付けを分析されている点が、素晴らしく、またうれしい点である。これまでの和算小説作家として、古くは新田次郎から小野寺公二、永井義男、金重明にいたるまで挙げている。異色の題材をその異色ぶりに視点を当てて書いたのがこれらの作家であり、私は、彼らと違い、題材は異色ながらあくまでも視点は和算家という人間に当てている。それが特徴なのである。
 20日の日記で、茄子嫌いさんの過大なインターネット料金(ダイヤルQ2)の原因を「アダルトサイトじゃない?」と書いたら、さっそくご本人から反論があった。
 茄子嫌いさんから、タイトルは「まぁっ!!」。

違います 違います! ぶんぶんぶん(首を振る音) アダルトなんて知らないでちゅ。 でも、本当に不思議です。 ホームページのリンクをどんどん重ねていったりはしてたんですけど。 後は主人か おじいちゃんか・・・。 我が家では 3人がそれぞれにパソコンを触っているので、犯人は誰かわからないです。 

来年新作が二冊出るんですね。 楽しみです。 リクエストの娯楽小説も出していただけるみたいで、心待ちにしています。 算聖伝の感想も興味深く読みました。 数学者としての孝和は立派だと思いますが、旦那さんにはしたくないです。 他に想う人がいるのに結婚するなんて、時代が時代なので逆らえなかったにしても、私にはたえられません。 どちらかを選ぶなら、奥さんよりアプリルでいたいかな・・・・。
 世の旦那様は、同じ立場だとしたら やはり奥さんの心情を察する事はできないのでしょうか? 分かっていても 気づかない振りをしたりするんでしょうか? だとしたら ずるいと思います。 先生も あちこちお友達(?)がいらっしゃる様なので、お気をつけ下さいね。 
(後略)

       茄子嫌い


 どうも失礼いたしました。私の知人もアダルト関係なく、子供が勝手に使用してべらぼうな電話料金を取られたそうですから、こういうことってあるのですね。
 さて、男の心理ですけど、基本的に初恋を大事に胸に秘めながら、普段は妻を愛し、ある特殊な場面になると平気で浮気心を起こしてしまう。これが男の本質ではないでしょうか。女性から見れば「ずるい」ということになるのかもしれませんが。
 茄子嫌いさんのメールで(後略)としたのは私ですが、この部分には私の軽挙妄動をたしなめる文章がたんと並んでおりました。

12月23日(土)「義理の妹に大いに語る風さんの巻」
 昨日書き忘れたことが1件。高血圧の経過観察のために、血圧測定をしたところ、いつも100前後を記録する下の値が86ということで、「これなら普通ですね」と言われ、次回は3ヶ月後となった。結構めちゃくちゃな生活をしている割に、血圧は危険域を脱しているわけで、これからの執筆専念状態へ向けて、やや自信が出てきた。
 昨日の茄子嫌いさんの「まぁっ!!」関係のメールが届いた。Yasu&Mikiさんからで、タイトルは「やっちゃいました」。

パソコントラブルの件、大変でしたね。
血の気が引いてしまった状況が目に浮かびます。
私も全く同じ経験をしたことがありますから・・・
トラブルを読んだ後に直ぐにメールを送ろうかと思いましたが、データの整理や膨大なメールの処理など、なんやかんやで忙しいと思い遠慮しているうちにこんな時期になってしまいました。
 
さてタイトルの「やちゃいました」の件!
我が家でも茄子嫌いさんと全く同じ事をやってしまいました。
3日前に送られてきたNTTからの請求書をみると、なんとQ2利用の請求が3000円も!!!
女房から「これなぁに?」と聞かれましたが、全く身に覚えがなく驚きました。
 
もともとパソコンを使う比率といえば私が10%、女房が90%。
私がやってしまったのであれば暇つぶしに見たアダルトサイトの可能性大なのですが(でへへ)、私はそれにはまらない自信があります。
どういうしくみで勝手にQ2につながってしまうのか?というカラクリも知っていますし、普段インターネット接続時はいつもどこにつなっがっているのか監視しています。
そう考えると、何も知らない女房がやってしまったように思うのですが、女房がアダルトサイトを見るとも思えず、いったい何故?どうして?っていう感じで不思議です。
最近はアダルトサイト以外でもそういう罠があるのでしょうか?
それを知らずに女房がやってしまったのなら納得できるのですが・・・
 
(一応過去通信記録やダウンロードしたファイルの記録などを頼りに調べてみましたが、完全な理由はわからず状態です。
ちょっと怪しい件はありますので、現在再現テストを実施中です)
 
知らない間にQ2につながって膨大な請求でビックリっていう話は最近新聞なんかによく載ってますよね。
自分だけははまらない!と思っていたのにとほほ・・・

 これはまた不思議な出来事だなあ。いつQ2へつながったか不明とは! しかし、被害が3000円ならまだいい方だと思うよ。私の知人は、カード決済で、しかも1ヶ月遅れの請求だったため、気が付いた時には2ヶ月連続の被害! そして、被害総額は14万円ぐらいになっていたとか。対策は、茄子嫌いさんと同様、ケーブルテレビの契約に変更したとのこと。
 ワイフの作品展にワイフの妹(つまり私にとって義理の妹)が来たので、約1時間、ティールームでおしゃべりした。知る人ぞ知る、「空出」(『円周率を計算した男』の中にある短編)の主人公とその義理の妹の関係である。
 実に久々の二人きりの会話だったので、15日の出来事を織り交ぜながら、『算聖伝』の評判と女性の心理などについて、大いに語り合った。私の危ない行動についても、「作品にツヤを出すためにも、小説家にとっては、必要なことじゃないかしら」と理解の1票が得られた。小説を書くために様々のテクニックを駆使する風さんであるが、つまるところ、小説は感性である。感性が文章を書き、その文章を読者も感性で読むのである。

12月24日(日)「Q2の話は今日でおしまい・・・の風さん」
 昨日も資料読みが遅れに遅れたので、徹夜覚悟で読み続けたのだが、さすがに眠くなり、就寝は今朝の4時。それで、今朝は8時起床で、午前中に買い物に出かけ(今ごろサンタの仕事をしている)、昼食後、眠くなったので、仮眠していたら、ワイフの作品展に知人が来たとの電話があり、急遽出動。続いて、会社の同僚夫婦もわざわざ来てくれたので、ティールームで連続雑談。早、夕方になってしまった。帰宅して、何とか読みかけの本を1冊読み終えた。冬期連休に入る前にもう1冊読んでおきたいのだが・・・。
 魔堂さんから「アダルトで盛り上がっていますね」というメールが来た。これでQ2の話題は終了としよう。

鳴海先生
 
茄子嫌いにアダルト濡れ衣着せるから、アダルトで盛り上がってしまいましたね。でも、一般的にはQ2はアダルトと解釈されますよね。
 
茄子嫌いの言い訳(ごめん、「真実」といわなくては・・・)は面白かった。犯人は、おじいさんですよ。きっと。でも、多分この推理外れているよ。
 
 Q2に加えて恐ろしいのは国際電話。総理府(だったと思う。我がデーターベースには出所が落ちていますが)の注意書きに次の事柄がありました。ほとんどの人が先刻ご存知と思いますが、Yasu&Mikiさんにおせっかい。でも、長いなあ。まぁ、あたしはデータをコピーするだけだから構わないけれど。

この手口を具体的に見てみると、@インターネット上に無料でアダルト情報を提供すると称するホームページを設ける。
Aこのホームページの中に、国際電話を使ってパソコン通信する通信ソフトをダウンロードできる箇所を設けておく。B利用者が、インターネット上の当ホームページを見ている間に、画面上に「この続きを見ますか?」「画像のビデオを再生しますか?」等の表示を出し、これを見るためには「ハードディスクにソフトをダウンロードして・・・・・」と指示を出す。C利用者がこの指示通りにしていくと、利用者のハードディスクに通信ソフトが取り込まれ、指示に従って取り込んだファイルを実行させると、自動的にインストールされて、画面に専用のアイコンが表示される。Dこのアイコンをクリックすると、通信ソフトが実行されて、インターネットの回線が切断され、予め設定されている国際電話番号の海外のアダルト情報サービス会社のコンピュータに接続されて、情報が送られてくる。という仕組みになっています。利用者は、指示に従って操作しているだけで、画面上には国際電話だとわかる表示がない場合が多く、気付かないうちに国際電話でアダルト情報サービスを受けているというものです。
 
さらに、下記のコメントがありました。国際電話会社に料金支払い拒否は不可。情報サービス会社に料金返還を求めても、返還金を得るのはほとんど不可能。
 
良いお年をお迎えください
 
魔堂

 私も危うく引っかかりそうになったことがある。そのときは、国際電話やQ2に接続しようとしていることが分かったので、慌てて接続を切ってことなきを得た。しかし、何の信号も出ない場合や、アダルトでない普通のホームページで起こったりするのは怖いな。

12月25日(月)「今年も残り少なくなってきたぞ・・・の風さん」
 昨夜はワイフからもらったクリスマス・プレゼント、PS2のソフト「DOA2」で遊んでしまい、就寝前の資料読みはできなかった。え? 「DOA2」って、どんなソフトかって? 格闘技ですよ。セガみたいな。でも、がっかりだったのは、PS2のくせに画像が粗くて、キャラの女の子があまり可愛くなかったこと。仕草やつぶやきは結構いけてるのにね。し、しかし、夢中でコントローラーを操作したので、ずいぶんと肩が凝ってしまった。
 で、今朝は、例によって、早朝から会議があるので、6時起床。睡眠時間は5時間ほど。同じ短時間睡眠でも、起床時刻が遅いほどすっきりと起きられるのはなぜだろう。恐らく体内時計がずれているんだろうな。結局、1日中頭が重かった。
 それでも昼休み時間に、ぺのぺの日記鈴木輝一郎さんのホームページをチェックして、意識が会社に埋没しないようにした。
 寒気団が上空を覆っていることもあり、仕事はまだ残っていたが、8時半ころ帰宅した。明日の朝雪が積もっていないことを祈る。
 『算聖伝』を2ヵ所へ送る用意をし、葉書を1枚書いてから、気まぐれ日記を書いている。
 某氏からのメール「『円周率を計算した男』を読みました」を紹介しよう。

 鳴海 風様

 「円周率を計算した男」は12月21日購入、23日読み終えました。
 (中略)
 
 先の「算聖伝」ではいささかエネルギーを要しましたが、今回は時代背景と算学について多少の予備知識を得ていましたから六つの作品を楽しく読ませて頂きました。

 「表題作」では知的好奇心をくすぐられ円周率はどのように計算するのか紙切れに作図をしてみました。
 
 「算子塚」は一番印象深い作品でした。
 安明と定令が小枝を芯にろうそくが燃え盛るかのごとく切磋琢磨いや真剣勝負そして燃え尽きる人生終焉の姿が浮かぶようでした。
 圧巻は「算術ばかりが人生ではない」「わたしは、算術がすべてだ」当世ビジネスマン諸氏よ「仕事だけが人生ではない」「いや仕事がすべてである」と問うべきや。
 (中略)

 風さん流「初夢」は「一富士 二鷹 算聖伝」と考えていたところ、「円周率を計算した男」を手にしてびっくり。作品「初夢」がありました。
 (後略)
 
 以上他愛もない話で恐縮です。

 他愛もないなんて、とんでもない。小説家は読者の感想が次の作品を生み出すエネルギーになるのです。しかし、著書が2冊しかないと、あっという間に読破されてしまいますね。やはり鈴木輝一郎さんの言われるように、プロはとにかく書き続けなければ、作品は残りませんな、確かに。

12月26日(火)「おお寒〜。雪も降るわけだ・・・の風さん」
 寒さで震えながら、出張先から60kmの道のりを、コルサを飛ばして帰ってきた。途中、みぞれが雪になったりもした。夏の猛暑が嘘のような、冬将軍の暴れる季節だ。
 昨夜、就寝前にワインの残りを冷蔵庫から取り出してみたら、な、なんと残りがわずか。クリスマスの夜に結構飲んでしまったらしい。慌ただしく過ぎてしまったクリスマスだった。ちゃっかりPS2の格闘技ソフトは入手したものの、落ち着いて遊べる日はいつ来ることやら。来年のクリスマスが待ち遠しい・・・なんてぼやいていたら、電子メールのクリスマスカードが、アメリカから届いた! 高校の同級生だった女性からである。とても魅力的な人で、当時はあこがれていた。でもね。彼女の方がはるかに勉強ができて・・・とてもまともに口はきけなかった。卒業して、早@@年。人間、古くなってくると、図々しさも身についてくるものだ。とはいえ、やはりインターネットを介してのお付き合いだから、こうして淡々と語れるのかもしれない。
 彼女からのメッセージとカードの絵を紹介しよう。

 Create a dream, believe, and it is yours!

 Merry Christmas and a joyous New Year!

 


 彼女のところにも、きっと素敵なプレゼントがサンタから届いたろう。
 僕のホームページ、読んでくれているのかな。

12月27日(水)「眠い眠い・・・の風さん」
 昨日は昼休みに熟睡してしまい、始業のチャイムにも気付かず、同僚に起こされた。「風さん。銀座の女の子から電話ですよ」「
 今朝も早朝から会議のため、6時起床。睡眠時間は4時間半。これでは1日もちまへん。
 会社にいると、怪しい電話がよくかかってくる。投資の勧誘である。この手の電話は実に執拗なので、先方から切ることはまずない。それで、大抵は「興味がない」と言って、早々に電話を切る。先日、たまたまスケジュールの狭間で、こっちは眠くて仕事にもならない時間帯だったので、少し勉強してやれ、と話を聞いてやったら、やはり超長電話になってしまった。
 そして、今日は、これで2回目なのだが、母校の学生新聞を運営している女性から寄付の依頼電話がきた。またまたスケジュールの狭間で、例によって眠くて仕事にもならない状態だったので、話を聞いてやった。勧誘と同様に執拗に「理解ある先輩の協力を・・・」といった台詞を繰り返す。ただ、この電話は、明らかに女子学生らしい世間知らずのアマちゃん丸出しで、「そんなんじゃ、寄付は集まりっこないよ」と言いたい内容だった。第一、支援して欲しい学生新聞について、ちっともアピールしようとしないのだ。・・・とはいえ、とっても可愛い声の持ち主だったので、長電話をしていても耳に響く声が心地よく(ほとんどオヤジの世界か)、さんざん話した挙句「見本を送って、見せなさい」と言って電話を切った。
 こういうアホな長電話をした後すぐ、某常務取締役へ電話するのだから、風さんは気持ちの切り替えが実に早い・・・と思うでしょう? ぶぶーっ。残念でした。某常務取締役というのは、母校の先輩でした。話題も母校に関するスキャンダル。内容は秘密ね。
 帰宅してメールチェックすると、キャノンの涌井さんから「贈呈本の件」という、中身の想像できないタイトルのメールが届いていた。

風さん

涌井です。
「第15回NTTふれあいトーク大賞」という本が贈られてきた。
なにげない日常を切り取った素人のエッセイ集である。
修飾のない文章であるが、ハットとさせられる眼差しがいい。
なんで贈られてきたかと言えば、原稿投稿に対する参加記念なんです。
つまり、参加賞。もっとはっきり言えば選にもれた。
 
 私も、こういった投稿募集があると、つい出してしまったものです。でも、涌井さんほど果敢に挑戦はしてなかったな。それに、採用の確率も低かった。
 そういえば、今日の新聞の広告欄に、藤原正彦さんの『心は孤独な数学者』が文庫になって出ていたな。すばらしい文章と内容の本で、私は感銘を受けましたが、そうですね、文庫になってまた読者が増えるわけですね。ちと嫉妬も感じるなあ。
 涌井さんも藤原正彦さんみたいになってください。

12月28日(木)「ようやく明日からお休み・・・の風さん」
 勤務先の最終日だというのに、また早朝から会議ということで、6時起床。早起きした日はすねてしまうので、夕方、元部下が身上相談に来たのを口実に、早々に退社し、某ファミレスで1時間半ほどじっくり話し合った。人間が古くなってきたせいか、こういう相談に乗ることに何となく生きがいを感じる。彼とは来年も引き続き話し合う場をせっせと設ける必要がありそうだ。
 帰りに久しぶりにレンタルショップに寄って、ビデオとDVDを計3本借りてきた。決して時間的な余裕があるわけではないけれど、気持ちの切り替えも重要だからだ。
 その中の1本「クロスファイヤー」(新作)を食後鑑賞した。宮部みゆきさんの作品は結構好きだし、読んでいる。この「クロスファイヤー」も読んで面白かったものだ。はたして原作を生かした映画になっているか、少し心配ではあったけれど、どうしてどうして、出来が良かった。単にパイロキネシスという超能力を前面に押し出した作品ではなく、超能力者といえど、普通の人間同様の悩みをしっかり描いた作品で、大人が観ても楽しめるものだった。脚本は3人の共同作業だったようで、かなり議論してブラシアップしたのではないか。・・・もっとも、主役の矢吹亜希子(だったかな?)が可愛かったのも、ポイントアップに寄与しているが。
 しかし、こういう作品が出来るのも、宮部さんの素直な人柄が作り出した原作の良さと種々の創意工夫、アイデアがあるからだろう。
 昨夜から年賀状作成に取り組んでいて、どうにか裏面の印刷が終わった。明日は宛名を印刷しなければならない。その前に、少し睡眠をとって、執筆の方も進めなければ・・・。

12月29日(金)「また雑用一路の風さんの巻」
 久々によく寝た・・・と思っても7時間か。
 朝食後、ようやく自分の年賀状作りに専念する。毎年のことだが、住所録の整理をしてからでないと宛名印刷にかかれない。それにしても、年々住所録がにぎやかになっていくなあ。来年からは電子メールの年賀状も混ぜていかないと、手に負えなくなるぞ、きっと。
 予想外にてこずって、予備の葉書まで動員して・・・昼食後に、今日中の投函を断念した。
 天気の良いうちに、とコルサのタイヤ交換である。タイヤ交換なんて何年ぶりだろう。学生時代は東北にいたし、当然のように自分でやっていた。よくパンクも経験した。それが、愛知県に暮らすようになって、雪の降る日が激減し、次第にマイカーが大型化してタイヤが巨大化するにつれて、とても自力でやる気など失せてしまっていた。今回、親父のコルサを引き取るとき、小屋の中のスタッドレスタイヤをもらって帰るべきかどうか、一瞬迷った。結局、持って帰ってきたのは、普通タイヤと同様に乗ってタイヤの購入を避けることと、13インチのノーマルタイヤで自力交換が可能と判断したためだった。
 昔さんざん交換した経験があるので、手際良く交換は進んだのだが、空気が減っていて、取り付けてみると、すげえぺしゃんこ! そろそろと10km先のガソリンスタンドまで運んで、これまた自分で空気を補充したら、入ること入ること、気持ち良いほど充填できた。ついでに暖房用の灯油も5つ購入。
 その後、レンタルビデオショップへ回って、昨日の「クロスファイヤー」(新作だったので)だけを返却してきた。今日も良い天気だったけど、夕方になるのは早い。空がどんどん墨を流したように黒ずんでいく。帰宅するころにはライトを点灯していた。
 ほとんどルーチンワークだが、(ぺのぺの日記と)鈴木輝一郎さんのホームページを読んだら、私の気まぐれ日記の内容について言及していた。どうやら最近のアホな内容をすべて読まれてしまったようだ。アホな内容ではあるが、小説家としての鈴木さんの行動には大いに学ぶべき点が多く(地方在住というシナジーもあり)、私の私生活は次第に鈴木輝一郎化している気がする。
 何はともあれ、年賀状作成作業も一段落したので、明日からは作家としてやっていけそうだ。やれやれ・・・、ま、待てよ、年末の大掃除が・・・ええい、年越しちまえ!

12月30日(土)「ようやく作家業に専念・・・の風さん」
 昨夜もレンタルDVDビデオを鑑賞した。「It could happen to you.」である。邦題は忘れた。ニコラス・ケージの警官が当てた宝くじの賞金を、ブリジッド・フォンダのウェイトレスに、約束だからと言って半分をチップとして上げちゃう話。事実にもとづくお話だそうで、まさに現代版のおとぎばなしだった。事実がどうだったかは別にして、こういう突飛なストーリは好きだ。ブリジッド・フォンダも年取ったなあ、といううらみはあるけど、まだまだ十分可愛いから「よし」としよう。
 その後、ワインを飲みながら、トム・クルーズ、ニコール・キッドマンが新婚のときに作った「遥かなる大地へ」(DVDを買った)を途中まで鑑賞した。前半に「タイタニック」とよく似た場面があるのがちと気になった・・・が、新婚の二人の演技が初々しくて気に入った作品である。しかし、その後の二人はどうか。ハリウッド有数の高額ギャラ俳優になったのはいいとして、正確なタイトルも言えない「アイズ・ワイド・シャット・・・??」とかいった意味不明な映画なんぞを作ったりしているのは何としたことか! 遅筆で寡作の私は、一生の間に生み出せる作品が限られているだけに、少なくとも超駄作は残すまい、と決意している。
 てなことをして就寝が遅くなったこともあり、今朝は、な、なんと12時半起床! こりゃ寝過ぎだ。
 メールチェックしたら、ドイツで研修のためドイツ語学校に通っている師匠から久々のメールが届いていた。タイトルは「あなた、もっとドイツ語頑張ってね!」である。

こんにちは ご無沙汰しております。
ドイツ在住「元ゴルフの師匠」です。

クリスマスは如何お過ごしでしたか?
私の方はと言いますと、12月22日〜29日まで家族がドイツに来てくれまして一緒にヴュルツブルグ、ニュルンベルク、シュツットガルト、等をまわり各街の美しいクリスマスを楽しんできました。
久しぶりの家族との再会です。感激でウルウルしつつも、この3ヶ月でマスターした、たどたどしいドイツ語を如何にも流暢に話しているかのように家内に披露し、「貴方すてきだわ!」と思わせたのは言うまでもありません。
ホテル、レストラン、お店、駅、街中、・・・至るところで思いっきり私の素晴らしいドイツ語を
見せ付けてやりました。
(これで、亭主に惚れなおしたことだろう・・・)と思い、「どう、ちょっとはしゃべれる様になったかなあ?」とカッコつけてきいた返事が、タイトルの「あなた、もっとドイツ語頑張ってね!」でした。

「ドイツで生きていけることは良くわかったけど、こっちで4月から働くことを思うと・・・」だそうです。
ちきしょー!上司はだませても家内はだませませんでした。
ちゃんちゃん。

ではまたお便りします。
(次回はドイツ語の特訓に燃える様子なんかレポートしちゃおうかな)

 一読して、即、奥さんの深い愛情を感じましたね。単身ドイツへ出かけた夫は、ドイツ語研修中とはいえ、久々の独身状態で、話によると語学研修クラスにはたくさんの若い女性が(日本人も含めて)いると聞いている。社交家で遊び上手な夫であることは誰よりも妻である自分がよく知っている。普通ならタガが緩んで酒とバラの日々になってしまう恐れは多分にあった。ところが、夫のドイツ語はドイツ滞在3ヶ月とは信じられない流暢さである。多くの誘惑に打ち勝って初めて到達したレベルであることは、奥さんはすぐに気付いたのでしょう。内心、夫のドイツ語の長足の進歩に涙が出るほど感動したものの、ここで褒めちぎったのでは慢心して、4月からの実務で苦しむことになる、ここは気を引き締めさせるためにも、と心を鬼にしてそう言ったのですよ。
 いやあ、美談ですなあ。私だったら、研修そっちのけで国際文化交流と称して遊びほうけてしまい、しかもそれがワイフにもばればれで、さらに女性問題まで疑われて(ばれてかな?)人生最大の危機に直面していたかもしれません。ははは。

 とにかく寝坊したのだけれども、あとはひたすら執筆準備に専念しておりましたです、はい。

12月31日(日)「静かな年の瀬・・・の風さん」
 8時間睡眠をとったら背中や腰が痛い。起きて働くように体が出来ているのかなあ。
 年賀状を送らないメル友に電子メールの年賀状の手配をした。一応、1月1日に配信されるようにセットしたのだが、きっと混雑するから、遅れるかもね。図柄は、すべてアニメーションと音が出るやつで、一人一人に違うのを選んだので、少し時間がかかってしまった。でも、笑ってしまうはず。さて、返事が来るかしらん。
 社内報用の原稿の準備を今日も続けた。例によって、終わらない。本当に私は時間がかかるなあ。愚図なのだろうか。丁寧過ぎるのだろうか。・・・でも、これが鳴海流なのだ、きっと。正月休みも返上でやるしかない。
 ついに大晦日(おおみそか)である。紅白歌合戦が5組終わったところで、この日記を書きに来ている。私はほとんどテレビ番組を見ない。時間がないので。不思議なのは、歌のうまい演歌歌手の歌よりも、明らかに歌の下手な、初めて見る若い歌手の歌の方に引き込まれている自分の姿である。中学校のころから大学時代まではフォークよりも演歌にしびれていた風さんが、なぜ、今、あの変な若者の(聞き分けられない)歌に、目が釘付けになるのか?
 もうじき21世紀。時間は連続しているから、そこから急に何かが変わるなんてことはないだろう。変わるべきものは、既に変わり始めているのだ。自分も変わり始めているような気がする。今年、『算聖伝』が書けた自分は、確かに変わり始めている。小説家としての道を見据えて歩き始めている。それは、21世紀になっても止むことはない。21世紀に確かに存在した小説家となるまで。

 気まぐれ日記 01年1月へつづく